2013年7月10日水曜日

開催報告 6/1札幌医科大学 学生・研修医部会北海道支部主催 第7回家庭医療学勉強会

プロジェクトスタッフの菅家です。
6月1日に札幌医科大学で行われた勉強会の報告を、旭川医科大学4年 水戸さんよりいただきました! ありがとうございます!

この勉強会は、日本プライマリ・ケア連合学会 学生・研修医部会 北海道支部の主催で行われました。今後も行脚プロジェクトは、学生・研修医部会の活動を応援していきます!


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日本プライマリ・ケア連合学会 学生・研修医部会 北海道支部主催
第7回家庭医療学勉強会 活動報告書
平成25年6月12日 旭川医科大学医学部医学科4年 水戸 啓貴


【実施概要】
 北海道家庭医療学センター栄町ファミリークリニック院長の松田諭先生をお招きして、「家庭医療学総論」をテーマにレクチャー&ワークショップを開催した。今回の勉強会は日本プライマリ・ケア連合学会ジェネラリスト80大学行脚プロジェクトの共催で開催された。

【目的】
 本勉強会は、立ち上げから2年が経ち、新しく家庭医療に触れる人のみならず、これまでに本勉強会に参加したことのある人も少しずつ増えてきており、新しく家庭医療について知ることと、今までの学びを振り返ることを目的としてテーマを設定した。

【日時】 平成25年6月1日(土) 13:30~17:00

【会場】 札幌医科大学 医学部 本部1・2講義室

【講師】 松田 諭(栄町ファミリークリニック)
北山 周(栄町ファミリークリニック)
野口 俊之(栄町ファミリークリニック)
三島 千明(上川医療センター)

【参加者】学生13名(医学科9名、看護学科2名、その他医療系学生2名)
(内訳) 旭川医科大学医学部医学科:4名
旭川医科大学医学部看護学科:1名
      大阪医科大学医学部医学科:1名
札幌医科大学医学部医学科:2名
北海道大学医学部医学科:2名
北海道大学歯学部歯学科:2名
北海道文教大学看護学科:1名


【実施内容】
 本勉強会では、家庭医療に関するレクチャーを受けながら、3回に分けてグループでケースディスカッションを行い、全体共有を行った。

 始めのケースディスカッションでは、外来における患者4名について各グループで議論を行った。高血圧の中年男性、不眠を訴える中年女性、ワクチン予防接種希望の若年女性、物忘れが激しい高齢女性について、それぞれどのような問題が考えられるかを話し合った。参加者からは「お父さんは仕事が忙しくて家族の問題に気付けていない」、「お母さんが悩みを打ち明けられなくて大変そう」など、多くの意見が出た。

 次に、実は先ほどの4名の患者は家族であり、それぞれの問題がお互いの健康状態にどのように影響しているかということについて、「家族の木」をもとに考えた。1人の患者だけを見ていても見えない背景はたくさんあり、家族全体を知り、様々な視点からみていくことで解決へとつながること(点の視点から面の視点)とを学んだ。

 最後のケースディスカッションでは、80歳のおばあさんが転倒して動けなくなったが、入院を拒否したという事例について、どうしたらよいかを考えた。どのグループからも家族面談を行い、介護サービスを利用するという意見が出されて、中には隣人に協力してもらうという意見も出た。その後、どのような介入の仕方があるのかについてレクチャーがあり、「面の視点に時間軸を加えた立体的な視点」で、多職種で連携して問題を解決するのが良いだろうという提案でまとめられた。
 最後のグループディスカッションでは、家庭医・総合診療医と臓器別専門医の違いについて話し合った。その後、松田先生から、家庭医療の特徴についてプライマリ・ケアのACCCAを参考にしてレクチャーをしていただき、全体の勉強会を終えた。

 勉強会終了後には懇親会を開催し、学生と講師合わせて15名ほどが参加し、それぞれの疑問や進路などについて話し合い、非常に意義深いものとなった。



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