2012年5月19日土曜日

開催報告 鹿児島大学 ざっくばらん家庭医療勉強会

80大学行脚プロジェクトスタッフの菅家です。
続々と、全国各地で勉強会が開催されております。

今回は、5月12日に行われた鹿児島大学での勉強会の報告を、
医学生の高島さんからいただきましたので、紹介します!
ありがとうございました!

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はじめまして。
鹿児島大学5年の高島大樹と申します。

2012年5月12日(土)に鹿児島大学医学部(鹿児島県鹿児島市)にて「第7回ざっくばらん家庭医療勉強会」を開催致しましたので、その報告をさせて頂きます。

鹿児島で家庭医などのジェネラルマインドを勉強する機会がなかなかなく、今回偶然にも飯塚の吉田先生よりこのような機会を頂くことになり、鹿児島でもっとプライマリ・ケアを学ぶ、そのきっかけになればと思い、開催させていただくことになりました。

当日は77名(!!)と、想定をはるかに超える参加者に参加いただきました!

今回、開催にあたって、離島へき地医療人育成センターの先生方の多大なバックアップを得て運営できました。本当にありがとうございました!

◆会場:鹿児島大学桜ケ丘キャンパス共通教育棟
5階503講義室

◆タイムテーブル:
10:20-10:50 受付
10:50-11:00 開会挨拶   
11:00-12:30 「臨床推論」
講師:井村洋先生(飯塚病院 総合診療科)
茂木恒俊先生(飯塚・頴田(かいた)家庭医療プログラム指導医)

12:30-13:30 昼食

13:30-15:30 「コーチング」
講師:田口智博先生(三重大学 家庭医療学講座)

15:45-16:45 「家庭医療」
講師:中村太一先生(鹿児島生協病院 総合内科)

17:00-18:00 「離島医療とジェネラリスト」
講師:古川誠二先生(与論島パナウル診療所)

18:00-18:30  各施設からの連絡、閉会
18:30-     懇親会会場に移動

◆対象:医学生、研修医、医師、医療系学生、その他興味のある方誰でも


主催:九州プライマリ・ケアネットワーク
共催:第7回ざっくばらん家庭医療勉強会
鹿児島大学 離島へき地医療人育成センター



参加者:77名
1年:1人、2年:6人、3年:9人、4年:9人、5年:20人、6年:5年、医師:27名(講師5名、ファシリテーター8名を含む)

<11:00-12:30 「臨床推論」>
麻生飯塚病院 総合診療科の井村先生、茂木先生による救急外来で役立つ臨床推論を講演頂きました。救急医療の現場では、救急医が不足しており、総合医・家庭医の先生が担う面もあり、そこで求められる臨床推論を勉強しようというコンセプトでした。

推論には基本と経験を交互にフィードバックし合いながら学んでいくことが重要で、まずは主訴のみの情報から基本に立ち返り、「Critical」と「Common」の軸で鑑別を挙げて行きました。そこで、これからの勉強法として先生が提示されたのは、「Diagnosaurus」というアプリを使って鑑別を見ながら勉強していくスタイルでした!アプリを使って考えるのは、とても新鮮で、なかには「椎体神経根圧迫による胸痛」といったマニアックな鑑別も記されており勉強になりました。そののち、攻める問診診察/守る問診診察は何があるか、右下腹部痛を例に勉強しました。

<13:30-15:30 「コーチング」>
午後の最初は、三重大学家庭医療学講座の田口先生によるコーチングをワークショップ形式で講演頂きました。
「コーチングはそもそも何?」という所から始まり、基本的なコーチングスキルをレクチャー頂きた後、一度僕と先生によるセッションをデモンストレーションで行い、そののちに2人1組になりお互いにコーチングを体験・練習しました!


なかなか70名を前に自分をさらけ出すのは恥ずかしいものがありました(笑)が、今まで気付かなかった自分の考えを再発見することが出来て楽しかったです!

<15:45-16:45 「家庭医療」>
家庭医療のセッションは鹿児島生協病院の中村先生に家庭医療のコアレクチャーをお願いしました。
患者中心の医療、家族志向型ケア、BPSを症例も示しながら、初めて聴く学生にもわかりやすくレクチャー頂きました!

今後、「かきかえ」の一つひとつを丁寧にとって、患者さんの「病気Illness」は何であるのかを、病院実習でも理解していきたいなと思います!

<17:00-18:00 「離島医療とジェネラリスト」>
最後のセッションは、鹿児島県最南端の与論島で30年以上臨床経験を積まれておられる古川先生に講演頂きました。
離島医療が家庭医療のコア概念と何が共通し、どの分野に特化しているのかを知りたいと思い、先生に講演を依頼したのですが、今回なかなか診療所を離れられない中、無理を言い大学へお越し頂きました。本当にありがとうございます!

離島医療は、一般的な家庭医療と比べて一般外科を求められるウェイトが大きいと感じました。やはり島の最後の頼みとして活躍が求められる医師は、責任とカバーする領域が大きくないとダメなのだと、実際に実践されている先生の言葉には重みがありました。ミッシークトウトガナシ!

<まとめ>
この勉強会を企画した時、参加者が30名集まるだろうかと心配でしたが、完全に杞憂でした!
講演会、その後の懇親会、二次会・・・3次会(笑)まで、ずっと参加者や先生の熱気を感じることが出来、とても幸せでした。

今後も鹿児島でプライマリ・ケアを勉強していきたいと思います(プライマリ・ケアサークル「KAAN」を立ち上げました(笑)!)
九州を南から盛り上げていきます!!

参加いただいた皆様、当日手伝って下さった方々、企画に協力下さった講師の先生、バックアップを引き受けて下さったセンターの先生、みなさんに厚い感謝の意を述べて、開催報告の結びにさせて頂きます!ありがとうございました。


文責:高島大樹(代表世話人:鹿児島大学5年)

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