今回は、7月17日に聖マリアンナ医科大学で開催した勉強会「ジェネラリストのキャリアパス」の開催報告を紹介します!
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80大学行脚 聖マリアンナ医科大学勉強会「ジェネラリストのキャリアパス」
開催場所 聖マリアンナ医科大学
開催日時 2013年7月17日
主催 聖マリアンナ医科大学 総合診療内科
共催 80大学行脚プロジェクト
今回のテーマは「ジェネラリストのキャリアパス」。岡田先生の半生を紹介していただきながら家庭医療ってどんなものか、家庭医になるためにどんな道を進んでいけばいいのか?を少しずつ説いていくような講演スタイルになっていました。参加者は学生・研修医を中心に周辺にいる川崎市の家庭医の先生達にも参加していただき合計20人以上と盛況でした。
岡田先生の講演内容を簡単ですがまとめさせていただきます。
・ まずみんなに知っていて欲しいこと 今後の日本 2020/30年問題:
首都圏を中心にした高齢者の増加・多死時代を迎えようとしていること。医学部・医学生はその数を補充するには不足している。これからみんなはそういう時代に医者になっていくのです。
・ 家庭医の診療はこんな感じ:
実際に診療を行っているある家族と先生のつきあいについて話をされていました。家族図の話題から始まり家庭医の醍醐味まで。
「家庭医は【なんでもみること】を目標・目的としているのではない。【なんでもみること】を手段として家族全体をみていくことが大切。
・ 岡田先生のキャリアの話:
高校時代から大学入学・卒後海外留学までの数年と留学してからのこと。
家庭医を目指したのは短く言えば「ピンと来たから」。長く言うなら「もともとの医師像がそうであったから」。
「医師として40年間続けていける仕事か?それをすごく考えた。」
「留学はやりたい人がやれば良い。日米間に差異はあっても優劣は無い」
・ 学生さんから質疑応答:
質問:「全部診る何でも診る」は質を保つのは困難ではないか?
回答:専門医と診療対象にしている範囲が異なります。専門医も家庭医もキャパは同じくらいでしょう。
質問:「開業医」と「家庭医」の違いがうまく理解できない:
回答:「開業医」は業務形態を示すだけの言葉なのでその専門性は説明しません。もちろん開業医の中にいい先生はいます。
質問:「専門医」になってからあとで自力でもなんとかなる?:
回答:家庭医になるためのノウハウがないので自分次第では長い時間がかかります。さらに間違いがおこる可能でも高くあります。自分次第、は非常にリスクの高い状態。それを埋める環境を作ってあげることが研修プログラムの目的です。
質問:臓器別専門医になったときに覚えていてほしいことは?:
回答:きちんとジェネラルを勉強している人たちがいるということを知っていてほしい。自分一人で全部管理できるという気概が無いのであれば「専門医の一人主治医」という感覚を持つのはやめなさい。全般的に管理できる主治医をもう一人作るように調節してあげることが大切。
今回初めて家庭医という名前を初めて聞いたという学生も多く、最後の質疑応答は学生視点の疑問が多く聞かれ、家庭医療を広める非常に貴重な機会を作っていただけたと思います。
忙しい中わざわざ遠方からお越しいただけた岡田先生と学習の場を提供していただいた大学の先生方に改めて感謝いたします。
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