2013年8月23日金曜日

開催報告 秋田大学 ドクターG 岡田先生と学ぶcinemeducation!

プロジェクトスタッフの菅家です。
今回は、8月3日に秋田大学で行われた「ドクターG 岡田先生と学ぶcinemeducation!」の報告を、秋田大学学生 渡部健さんからいただきました。ありがとうございます!


セミナー名 ドクターG 岡田先生と学ぶ cinemeducation!
日時    2013年8月3日(土)10時〜11時30分
開催場所  秋田大学本道キャンパス 管理棟会議室
参加者   医学生11人

 秋田県臨床研修協議会が主催する「専門研修に向けたキャリアナビゲーション&スキルアップセミナー」の特別講師として来秋された岡田唯男先生より、学生へ向けても何かセッションをやりたいとの打診があり、本セッションが実現した。今回は岡田先生が得意とする教育手法であるcinemeducationを取り入れ、ジェネラリストとしての医師のあり方や、プロフェッショナリズム、告知のあり方などを学んだ。

 まず、イントロダクションとして岡田先生の診療フィールドである千葉県・館山についての紹介、先生のご専門である家庭医療・教育についての紹介があった。

 イントロ終了後はcinemeducationに移り、映画の一部分をクリップとして鑑賞し、その後2グループに分かれて自由討論し、最後に全体で討論することを繰り返し行った。

 cinemeducationは、映画を鑑賞して、他の参加者の感想や意見を聞きながら、医療やその他について新しい考えや思いを得る教育手法である。今回は、3つのクリップを鑑賞し討論を行ったが、同じクリップでも各参加者が多様な意見を持っており、それらを共有することでより深い学びができたと感じた。

 クロージングでは、先生の「『よく学び』も大切だが、『より遊ぶ』ことも大事。」というお話が印象的であった。患者の生活や考え方、背景をすべて踏まえた上で診療するのが家庭医のモットーであるが、外来1回15分として1ヶ月の時間を分に直すと1/3600しかその人を見ていないそうだ。そのため、「ジグソーパズルの1個のピースを見て、全体の完成図を想像できる」ような医師にならなければならず、Narrativeな部分を感じることを学生時代から意識して勉強すべきだとお話があった。そのために、映画まるまる1本を観るのでなく、切り出した一部分だけを観ているとのことだった。また、様々な職業の人・年齢の人・生活を知ることではじめて、患者の話を共感することができることから、学生時代から様々なバイトをしたり、旅行をしたり、経験を積んでおくことが必要だとお話があった。様々な患者を診察する家庭医ならではの技術ではあるが、これは患者の診療にあたる医師全員に通ずる、必要不可欠な技術だと感じた。


 今回のセッション参加者は低学年、特に1年生が多かったが、そういった学生でも十分に楽しく、そして深く学ぶことができるセッションであった。今後は学生同士でもcinemeducationをやってみたいという声も多く聞かれたため、ぜひ学内で実施してみたい。





2013年8月15日木曜日

9/15-16 岡山大学 多職種チームアプローチ×カモネギWS

プロジェクトスタッフの中山です。
9/15-16に岡山大学で多職種連携WSを行います。
今回は人気のカモネギWSのアレンジバージョンということで、こちらも注目です。
お誘いあわせの上ご参加ください!!

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みなさんは、多職種連携ってご存知ですか?

実際の医療現場では、医療だけでなく介護や福祉の仕事をしている方々と手を取り合って患者さんの健康を守っています。

しかし、多職種連携についてあまり教わる機会はありません。現場の中で何となく身に着けていくけれど、症例を通じて本物のコメディカルスタッフも交えて学んでいける、そんな素敵な時間を経験してみませんか?

このワークショップでは、在宅診療の場を題材として、家庭医療の中核となる考え方、多職種チームアプローチの考え方を学びます。カモがネギを背負ってくるように、家庭医療、在宅医療、多職種アプローチを一度に学べる機会です。多くの方の参加をお待ちしてい ます!

【講師】大阪家庭医療センター(OCFP)http://www.ocfp-web.net/
   中山明子
   鈴木昇平
   石井大介
   野口愛
   花房徹郎
   長哲太郎
   蓮間英樹

【日時】 2013年9月15日(日)13:00~9月16日(祝)13:00(予定)
【場所】 岡山大学医学部 MUSCAT CUBE 3F http://muscatcube.jp/#footer
【会費】 1500円
【定員】 50名(定員に達したら締め切ります。)
【対象】 学生・研修医 
(このWSに興味のある学生誰でも。学科・学年は問いません。初期研修医こそ積極的にご参加ください!)

【懇親会】 9月15日(日)19:00~(予定)
3000円程度(参加人数によって前後する為、後日連絡します)
※先生方や他大学の参加者たちと同じ立場で語り合うとっても楽しい場です。ぜひぜひ一人でも気軽に参加をお待ちしています!

【主催】OCSIA http://www.ocsia.umin.jp/
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
    http://80angya.blogspot.jp/   

 <この勉強会は 公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の助成を受けています> 

※カモネギWS(ワークショップ)とは・・・家庭医療に初めて触れる学生を対象に、2日間かけてある症例の診療を疑似体験し、 家庭医療のコアを体感する勉強会です。今回はベーシックなカモネギWSをアレンジして多職種連携について勉強していく新感覚WSです。

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低学年でも高学年でも研修医でも楽しめる内容となっておりますので、お誘い合わせの上、是非皆様ご参加ください
学生、研修医に限らず、興味があればどなたでもお気軽にいらしてください。

定員(50名)に限りがありますのでお申し込みはお早めにお願いします。(先着順)

●岡山大学 学生、研修医  参加申し込みフォーマット
https://docs.google.com/forms/d/1ldxPjqLcVbWoEia1-6mP6mxeitOInxPxzHrhODubLHY/viewform

●他大学、一般(岡山大学以外) 参加申し込みフォーマット
https://docs.google.com/forms/d/1k2pWpsJkd2I0plPIBIqm2URZjs-mwL9mYtS0WdpT4sw/viewform

みなさまのたくさんのご参加をお待ちしております。

岡山大学 OCSIA
担当: 佐野
連絡先: ocsia.ws@gmail.com
HP:http://www.ocsia.umin.jp/page4.html

2013年8月12日月曜日

8/25 千葉大学 日本プライマリ・ケア連合学会 学生・研修医部会 関東支部 Episode.1 家庭医って何?

プロジェクトスタッフの菅家です。
今日は、8月25日(日)千葉大学で開催予定のイベントの紹介です。

日本プライマリ・ケア連合学会 学生・研修医部会 関東支部 主催のワークショップです。8月10日〜12日まで行われていた、医学生・研修医のための家庭医療学夏期セミナーに参加した方も、申込みに間に合わず参加できなかった方も、ご参加お待ちしています!

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日本プライマリ・ケア学会学生・研修医部会 関東支部
 Episode.1 家庭医って何?
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みなさんは「家庭医」という言葉を聞いたことがありますか?
大学の講義の中でも1度は出てきたかもしれません。
しかし、頻繁には登場しないワードだと思います。
 家庭医ってなに?
 家庭医と総合医の違いってなに?
 家庭医の先生は1日何をしているの?
 そもそも家医療って必要なの?
 家庭医を育成する病院ってどんなところ?
などなど、疑問のお持ちの方は必見です!!

グループワークをし、疑問を共有して、講師の先生にお答えいただく形式をとります。
当日は参加者間での壁がないことはもちろん、講師の先生とも触れ合うことができるので、家庭医とはなにかの生の声を聞くことができます!
この機会にぜひ、ご参加ください!!

【日時】2013年8月25日(日)
【場所】千葉大学亥鼻キャンパス
【タイムスケジュール】
 14:00〜 受付
 14:30〜17:30 勉強会
 18:00〜 懇親会 (千葉大近辺)
【講師】 亀田ファミリークリニック館山  濱井 彩乃 先生
【内容】 「家庭医とはなにか」を家庭医の一日を通して学びます。
【費用】 500円
【対象】 家庭医療に興味のある学生・家庭医ってなに?と思っている学生
【定員】 40名 
【申込】
 http://my.formman.com/form/pc/DQA5suixTyovfnvS/
 上記のURLよりお申し込みください。
【お問い合わせ先】
  日本プライマリ・ケア連合学会 関東支部
  Email: pcs.episode(あっとまーく)gmail.com


2013年8月2日金曜日

開催報告 7/17 聖マリアンナ医科大学 「ジェネラリストのキャリアパス」

プロジェクトスタッフの菅家です。
今回は、7月17日に聖マリアンナ医科大学で開催した勉強会「ジェネラリストのキャリアパス」の開催報告を紹介します!

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80大学行脚 聖マリアンナ医科大学勉強会「ジェネラリストのキャリアパス」

開催場所 聖マリアンナ医科大学
開催日時 2013年7月17日
主催   聖マリアンナ医科大学 総合診療内科
共催   80大学行脚プロジェクト

聖マリアンナ医科大学総合診療内科 西迫尚先生が同大学の学生から家庭医療についての勉強会を大学内でも開けないかと相談を受け、亀田ファミリークリニック館山の岡田先生へ講師をお願いして実現した勉強会です。80大学行脚は共催としてバックアップをさせていただく形となりました。

 今回のテーマは「ジェネラリストのキャリアパス」。岡田先生の半生を紹介していただきながら家庭医療ってどんなものか、家庭医になるためにどんな道を進んでいけばいいのか?を少しずつ説いていくような講演スタイルになっていました。参加者は学生・研修医を中心に周辺にいる川崎市の家庭医の先生達にも参加していただき合計20人以上と盛況でした。

岡田先生の講演内容を簡単ですがまとめさせていただきます。

・ まずみんなに知っていて欲しいこと 今後の日本 2020/30年問題:

首都圏を中心にした高齢者の増加・多死時代を迎えようとしていること。医学部・医学生はその数を補充するには不足している。これからみんなはそういう時代に医者になっていくのです。

・ 家庭医の診療はこんな感じ:
実際に診療を行っているある家族と先生のつきあいについて話をされていました。家族図の話題から始まり家庭医の醍醐味まで。
「家庭医は【なんでもみること】を目標・目的としているのではない。【なんでもみること】を手段として家族全体をみていくことが大切。

・ 岡田先生のキャリアの話:
高校時代から大学入学・卒後海外留学までの数年と留学してからのこと。
家庭医を目指したのは短く言えば「ピンと来たから」。長く言うなら「もともとの医師像がそうであったから」。
「医師として40年間続けていける仕事か?それをすごく考えた。」
「留学はやりたい人がやれば良い。日米間に差異はあっても優劣は無い」


・ 学生さんから質疑応答:
質問:「全部診る何でも診る」は質を保つのは困難ではないか?
回答:専門医と診療対象にしている範囲が異なります。専門医も家庭医もキャパは同じくらいでしょう。

質問:「開業医」と「家庭医」の違いがうまく理解できない:
回答:「開業医」は業務形態を示すだけの言葉なのでその専門性は説明しません。もちろん開業医の中にいい先生はいます。


質問:「専門医」になってからあとで自力でもなんとかなる?:
回答:家庭医になるためのノウハウがないので自分次第では長い時間がかかります。さらに間違いがおこる可能でも高くあります。自分次第、は非常にリスクの高い状態。それを埋める環境を作ってあげることが研修プログラムの目的です。

質問:臓器別専門医になったときに覚えていてほしいことは?:
回答:きちんとジェネラルを勉強している人たちがいるということを知っていてほしい。自分一人で全部管理できるという気概が無いのであれば「専門医の一人主治医」という感覚を持つのはやめなさい。全般的に管理できる主治医をもう一人作るように調節してあげることが大切。


 今回初めて家庭医という名前を初めて聞いたという学生も多く、最後の質疑応答は学生視点の疑問が多く聞かれ、家庭医療を広める非常に貴重な機会を作っていただけたと思います。
忙しい中わざわざ遠方からお越しいただけた岡田先生と学習の場を提供していただいた大学の先生方に改めて感謝いたします。